ども、えびろぶです。
私の住む地方(北海道胆振管内)も雪解けが進み、日中は暖房なしでも過ごせるぐらいになりました。まだまだ、朝晩は冷え込むので薪ストーブの出番はこれからも続きそうです。(ワラジ虫も活動を開始したらしく、たまに家に入って来ます・・。気持ち悪いけど、たまに可愛く見える。)
今回は、薪の基礎知識ということで、「良い薪の条件」、「なぜ、薪を乾燥する必要があるのか」、「なぜ、木を割り薪にする必要があるのか」などについて書きます。
※カラマツの薪(薪棚にぎっしり詰まっている薪を見ているだけで幸せな気分になる)
目次
なぜ、木を薪にしなければいけないのか?
木を薪にする意味とは
なぜ、木を割って薪を作らなければいけないのか?一つは、薪ストーブの容量を思っているほど大きくないため、丸太のままでは薪ストーブに入らないからである。それでは、ストーブに入る大きさの木であれば、割らなくても良いかといえば否である。
そう、薪ストーブに投入する木は乾燥している必要があるため、木を割って薪にして乾燥する必要があるのだ。良い薪の第一条件は、よく乾燥していることである。
気が割れていないより、割った状態の方が早く乾燥する。
薪が乾燥していると水分が含まれていないため燃焼効率が上がる、つまりは薪ストーブの暖房効率も上がるのだ。
木は編目状の細胞から成り立っていて、その内部には多くの水分を含んでいる。
※よく乾燥している薪であるが、この状態でも7、8%の水分を含んでいる。含水率0の薪は存在しないが・・。
薪を乾燥させるためには、その内部にある水分を蒸発させる必要がある。しかし、木の樹皮からは蒸発しにくいため、早く乾燥させるために、木口(上の図を参照)以外にも空気に触れさせる面を多く作って、多くの面から水分を蒸発させる。
そのために木を割り(スパンと薪割り、ストレス解消にもなる)、薪にする必要があるということです。
良い薪の条件とは
比重が高い
重量あたりの熱量はどの樹種でもほぼ同じである。比重の高い薪のほうが火持ちが良いとされている。一般的にスギやマツなどの針葉樹より、サクラやナラなどの広葉樹のほうが比重が大きいので、火持ちが良い。
割りやすい
比重の高い硬い木(リンゴやケヤキ)や節が多い木や粘りのある木は割りにくい。反対にカラマツは節が少ないないので、割りやすい。スパーンと割れた時はなんともいえない爽快感、達成感を感じストレス解消にもなる。
ヤニが少ない
カラマツなどの針葉樹はヤニが多い。ヤニは煙突を詰まらせ、煙道火災を起こす原因の一つでもあるので、できればヤニが少ない樹種のものが良い。ただ、燃えやすいので焚き付けには適している。
乾燥している
水分を多く含む薪を燃やすと、水分の蒸発に熱を奪われてしまい、薪ストーブの性能を十分に引き出せない。最低1年以上は薪を乾燥させる必要がある。
香りがいい
香りが良い薪を燃やすと、室内の空気もほのかに香る。山小屋のなんとも言えない香り(薪を燃やした匂い)が好きな人にはたまらない!また、薪ストーブを使って料理をした時に香りが良い薪を使うと、さらに料理も美味しくできる。
おすすめは、サクラの木だ(スモークでよく使われる樹種)
燃えやすい
樹種や比重で燃え方の性質は異なる。比重やヤニの量にも関係するが、ゆっくり静かに燃える気が良い。カラマツはよく燃えるが、ヤニが出て、燃え尽きるのも早い。
薪ストーブに適した薪の水分含有率は20%以下が良い
伐採したばかりの木は含水率が高く、100%であることも少なくない。含水率の高い木は、本当に燃えなく、燻って終わりということになりかねない。
薪ストーブに適した薪の含水率は20%以下といわれているため、最初から少しでも含水率の低い木を選んで乾燥させるほうが効率が良い。一般的に冬に切った木の含水率は低いので、薪を作り際は、冬に切った木を入手するのがおすすめである。
薪はどのように燃えるのかについては、以下の記事を参照ください。
薪の燃える仕組みからもわかるように、水分が蒸発してから燃焼のプロセスが始まるので、水分が多いとそれだけ蒸発させるために無駄な熱エネルギーを使ってしまうことになる。(ブクブクに太った人より、痩せた人の方がよく萌えると同じことだ・・意味不明、ご免!)
このようなロスをなくすには、乾燥している薪を使うことが一番良い。また、煙道火災を防ぐためにも乾燥した薪を使うことをお勧めする。
まとめ
一口に薪(木)といっても奥が深く非常に興味深い。
よりより薪ストーブライフを楽しむためには、よく乾燥した薪がマストである。
薪を燃やすということは木(生き物)を燃やすことであるので、自然の大切さ、ありがたさを感じながら、今後も薪ストーブライフを楽しみたいと思う。
以上、今回は「薪の良し悪し」でした。
次回の「薪の基礎知識」は「薪の種類」について書きたいと思います。
それでは、また。