こんにちは、えびろぶです。
今回は、気になっていた映画をTUTAYAでレンタルしたので、感想を書きたいと思います。
その映画は、主演:綾野剛「日本で一番悪い奴ら」です。
原作は稲葉圭昭氏による『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』です。
稲葉事件をモチーフに、現役警察官による覚せい剤取引や拳銃売買、そしての背景にある警察の組織的な裏金作りや不祥事を描いたフィクション映画です。
この稲葉事件は、私の中でも衝撃的な事件でした。
現職幹部警察である稲葉圭昭氏が覚せい剤使用で、現職のまま逮捕され、稲葉氏の裁判での証言により、北海道警察のおとり捜査、裏金問題が公になり、一気に北海道警察の信用が失墜した事件でした。
私はこの時期、警察官になることを目指していたのですが、この事件をきっかけに断念したという経緯があります。
北海道警察は腐っている。こんな組織に入ったら、人生がめちゃくちゃになると判断してしまったのです。
今思えば、道警の体制に問題があったのは間違いではないのですが、ほとんどの警察官は市民の安全を第一に考え、真面目に一生懸命働いていたと思います。
私は、警察と関わる仕事を何度かしたことがあるのですが、警察官として働いているという自覚を持ち自身の仕事に誇りを持っている方ばかりでした。
一部の不祥事で警察は「悪」であるとイメージが一人歩きするのは、疑問です。
警察のみならず、マスコミがそれは「悪」だと報道した時の威力は、計り知れないものがあります。
最近は、マスコミの報道も疑いの目を持ちながら見れるようになりました。
稲葉氏関連の書籍は、すべて読みましたが、稲葉氏も警察組織に押しつぶされた一人だと思います。
私の会社もそうですが、「組織」の威力はとても強いです。
そして、「組織の体質」を変えるのは並大抵のことではできません。
それは、就職した時に実感しました。
トップのマネジメントはもちろんですが、組織に属している人が組織への愛着がないと、変えることは不可能だと思います。
「変化を嫌う組織」は、この急速に発展してきている情報化社会の波に飲み込まれてしまいます。
しかし、今の現状に満足し、組織が潰れてしまうという危機意識を備えている社員も少ないのが今の現状です。
一人一人が危機意識を持ちながら業務を遂行することが今の世の中に必要なのではないでしょうか。
この映画は、組織に押しつぶされた一人の警察官の物語で、これから警察官を目指す方は見ない方が良いと思います、はっきり言って後味も良くないです。
「後味の悪い映画」で思い出しましたけど、「ミスト」は、本当に最悪の後味です。
この映画に、ただ一つ言えることは、希望は捨てないこと。
興味のある方は、見てください。心が空っぽになりますから。