思いつきな生活

日々の出来事を記していきます、ときどき写真。

【薪の基礎知識】薪ストーブに使う薪は多種多様である。

ども、えびろぶです。

 

今回は、薪ストーブライフには欠かせない「薪の種類」について書きます。

 

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※我が家の薪ストーブ(HWAM CLASSIC 4)。この角度からの形もかっこいい。

 

目次

 

どのような木が薪に適しているのか?

街路樹、山林の木など基本的にどの樹種でも薪になるが、薪ストーブに適した薪となると話は別である。

理想的な薪は、高比重のもの、要は重たいものである。高比重の薪は、火持ちが良いのである。見た目の大きさが全く同じ高比重と低比重の薪を同時に燃やしてみると、高比重の薪のほうが長く燃え続ける。(重たいデブの方が燃え続けるとすればイメージがつきやすいのではないだろうか・・。ダメか笑)

高比重の薪を用意できれば、薪ストーブで燃焼させる薪の本数が少なくすみ、薪を保管するスペースも少なくてすむ。

このような理由から、カシやサクラ、ナラなどの広葉樹の薪は人気がある。

 

反対に、杉やカラマツなどの針葉樹は低比重で火持ちが悪い。また、カラマツなどの松類は、ヤニが出やすく、使いすぎるとヤニで煙突が汚れてしまう。ただ、我が家でも薪の一つとしてカラマツを使用しているが、薪自体をよく乾燥させれば、燃やした時に発生するススを減らすことができるので、十分使用することができる。そして、広葉樹に比べ針葉樹の薪は安く、燃えやすいという利点もあるので、一概に針葉樹はダメな薪ということではない。

 

広葉樹の薪

広葉樹とは、面積の広い裏表のある葉を持ち、幹は太く曲がっていることが多く、さらに枝分かれしているのが特徴である。何度も書いているが高比重で目が詰まったもの多く、薪にするには最適である。

ナラ

ドングリの木である。堅く、比重も高いので薪に適していて、人気が高い。僕もナラの薪を愛用している。

 

シラカバ

北海道といえばシラカバであり、散歩をしていてもよく見かける木である。カバ材の中では比較的柔らかい木である。ただ、針葉樹よりも比重は高く、油分を多く含むため、焚き付けに適している。シラカバの皮は本当によく燃える。

 

カシ

火力、火持ちが非常に良いが、非常に堅く、薪割りや乾燥させるのに手間がかかってしまう。

 

サクラ

燃やすとサクラ独自の香りがある。スモークチップ材として料理の香りづけにも使用される。我が家もキャンプにいった際は、サクラのスモークチップ材を使い、チーズ、卵、ちくわなどの燻製を作る(酒と最高に合うんだよなー。)

 

針葉樹の薪

針のように細長い葉を持ち、一般的にヤニが多く、燃やした時にススが発生しやすい。薪には向いてないとされていたが、カラマツなども十分に乾燥させれば、薪として使用することができる。

 

広葉樹に比べて比重が高い。火持ちはよくないが、燃えやすいので、焚き付け材に適している。

 

カラマツ

建築材などに使われることが多く入手しやすい。また、燃えやすく火力が強いが火持ちは悪く、ヤニが多く発生する。我が家もカラマツを薪としてよく使用しているが、基本的には焚き付け材としての役割を担っている。

 

ヒノキ

建築用の端材として入手しやすい。火付きはよく、杉よりも乾燥しやすい。

 

まとめ

今回は薪の種類について書いてみました。薪もそれぞれの土地で入手しやすいものが一般的であり、北海道在住である僕は、ヒノキやカシの薪などは使用したことはない。

できれば、サクラの薪を多く使用したいが、入手が困難であり、今はカラマツ、ナラ、シラカバの薪を使っている。今後は、入手ルートを広げ、色々な種類の薪を試してみたい。

 

それでは、また。

 

 

 

 

 

【薪の基礎知識】薪ストーブの暖房能力は薪の良し悪しによって大きく変わる。

ども、えびろぶです。

 

私の住む地方(北海道胆振管内)も雪解けが進み、日中は暖房なしでも過ごせるぐらいになりました。まだまだ、朝晩は冷え込むので薪ストーブの出番はこれからも続きそうです。(ワラジ虫も活動を開始したらしく、たまに家に入って来ます・・。気持ち悪いけど、たまに可愛く見える。)

 

今回は、薪の基礎知識ということで、「良い薪の条件」、「なぜ、薪を乾燥する必要があるのか」、「なぜ、木を割り薪にする必要があるのか」などについて書きます。

 

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 ※カラマツの薪(薪棚にぎっしり詰まっている薪を見ているだけで幸せな気分になる)

 

目次

 

なぜ、木を薪にしなければいけないのか?

木を薪にする意味とは

なぜ、木を割って薪を作らなければいけないのか?一つは、薪ストーブの容量を思っているほど大きくないため、丸太のままでは薪ストーブに入らないからである。それでは、ストーブに入る大きさの木であれば、割らなくても良いかといえばである。

そう、薪ストーブに投入する木は乾燥している必要があるため、木を割って薪にして乾燥する必要があるのだ。良い薪の第一条件は、よく乾燥していることである。

気が割れていないより、割った状態の方が早く乾燥する。

薪が乾燥していると水分が含まれていないため燃焼効率が上がる、つまりは薪ストーブの暖房効率も上がるのだ。

木は編目状の細胞から成り立っていて、その内部には多くの水分を含んでいる。

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※よく乾燥している薪であるが、この状態でも7、8%の水分を含んでいる。含水率0の薪は存在しないが・・。 

 

薪を乾燥させるためには、その内部にある水分を蒸発させる必要がある。しかし、木の樹皮からは蒸発しにくいため、早く乾燥させるために、木口(上の図を参照)以外にも空気に触れさせる面を多く作って、多くの面から水分を蒸発させる。

そのために木を割り(スパンと薪割り、ストレス解消にもなる)、薪にする必要があるということです。

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良い薪の条件とは

比重が高い

重量あたりの熱量はどの樹種でもほぼ同じである。比重の高い薪のほうが火持ちが良いとされている。一般的にスギやマツなどの針葉樹より、サクラやナラなどの広葉樹のほうが比重が大きいので、火持ちが良い。

割りやすい

比重の高い硬い木(リンゴやケヤキ)や節が多い木や粘りのある木は割りにくい。反対にカラマツは節が少ないないので、割りやすい。スパーンと割れた時はなんともいえない爽快感、達成感を感じストレス解消にもなる。

ヤニが少ない

カラマツなどの針葉樹はヤニが多い。ヤニは煙突を詰まらせ、煙道火災を起こす原因の一つでもあるので、できればヤニが少ない樹種のものが良い。ただ、燃えやすいので焚き付けには適している。

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乾燥している

水分を多く含む薪を燃やすと、水分の蒸発に熱を奪われてしまい、薪ストーブの性能を十分に引き出せない。最低1年以上は薪を乾燥させる必要がある。

香りがいい

香りが良い薪を燃やすと、室内の空気もほのかに香る。山小屋のなんとも言えない香り(薪を燃やした匂い)が好きな人にはたまらない!また、薪ストーブを使って料理をした時に香りが良い薪を使うと、さらに料理も美味しくできる。

おすすめは、サクラの木だ(スモークでよく使われる樹種)

燃えやすい

樹種や比重で燃え方の性質は異なる。比重やヤニの量にも関係するが、ゆっくり静かに燃える気が良い。カラマツはよく燃えるが、ヤニが出て、燃え尽きるのも早い。

 

 

薪ストーブに適した薪の水分含有率は20%以下が良い

伐採したばかりの木は含水率が高く、100%であることも少なくない。含水率の高い木は、本当に燃えなく、燻って終わりということになりかねない。

薪ストーブに適した薪の含水率は20%以下といわれているため、最初から少しでも含水率の低い木を選んで乾燥させるほうが効率が良い。一般的に冬に切った木の含水率は低いので、薪を作り際は、冬に切った木を入手するのがおすすめである

 

薪はどのように燃えるのかについては、以下の記事を参照ください。

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薪の燃える仕組みからもわかるように、水分が蒸発してから燃焼のプロセスが始まるので、水分が多いとそれだけ蒸発させるために無駄な熱エネルギーを使ってしまうことになる。(ブクブクに太った人より、痩せた人の方がよく萌えると同じことだ・・意味不明、ご免!)

 

このようなロスをなくすには、乾燥している薪を使うことが一番良い。また、煙道火災を防ぐためにも乾燥した薪を使うことをお勧めする。

 

まとめ 

一口に薪(木)といっても奥が深く非常に興味深い。

よりより薪ストーブライフを楽しむためには、よく乾燥した薪がマストである。 

 

薪を燃やすということは木(生き物)を燃やすことであるので、自然の大切さ、ありがたさを感じながら、今後も薪ストーブライフを楽しみたいと思う。

 

以上、今回は「薪の良し悪し」でした。

 

次回の「薪の基礎知識」は「薪の種類」について書きたいと思います。

 

それでは、また。

 

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チルチンびと 薪ストーブ読本

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【薪ストーブと焚き火の違い】なぜ、火は僕を魅了するのだろうか?

なぜ、キャンプに行くのですか?」と聞かれたら、迷わず「焚き火のためです。」と答えるぐらい、焚き火が好きだ。 

 静寂な闇の中で、パチパチと薪が燃える音と匂い、そして炎を見ながらウィスキーを飲む。そんな幸せなことがあって良いのだろうかというぐらい幸せな時間である。

 

炎を見ているとすべてのことを忘れることができる。

 

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僕は焚き火がキャンプの醍醐味であると断言できる。

 

焚き火好きが高じて、家を新築する際に薪ストーブを導入した。

 

薪ストーブを導入してから、家でも火遊びができるようになった。

 

子供達は相変わらずゲームはよくするが、炎の鑑賞が心底好きになってしまい、テレビを見る時間が減り、家族との会話も自ずと増えていった。

 

揺らめく炎は、家族の心を安堵させ、そしてエアコンにはない独特な暖かさで体の芯から温まるのを感じる。

 

もう薪ストーブがない生活は考えられないぐらい、生活の一部と化している。 

 

火遊びは、これからも一生、楽しむものの一つである。

 

そもそも、薪はなぜ燃えるのだろうか?そして、なぜ火は僕を魅了するのかを考えてみた。

 

目次

薪はなぜ燃えるのか?

薪が燃えること=燃焼である。

 

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燃焼という現象は、燃料である薪と空気が化学反応し、二酸化炭素と水を生成する時に熱エネルギーを発散することである。

 

薪の燃焼過程(薪の燃焼と温度の関係)は4段階に分けられる。

 

①薪は着火して100℃を超えたところから薪内部の水分が蒸発し、木材表面で炭化が始まる。

 

②260℃以上になると急激な発熱反応が始まり、木炭ガスが放出され、このガスと空気が混ざりあうことにより270℃で引火する。そして290℃を超えるとタール(クレオソート)の生成が始まり、350℃でガスの放出が最大に達する。

 

③400℃以上で、タール分がガス化し、煙を放出しなくなり、薪の重量減少が急速に進み、炭が形成される。450℃で発火臨界点に達し、ガスの放出が止まり、タール分を生成しなくなる。

 

④ 500℃でおき火(赤熱燃焼)になる。酸素と混ざった薪の炭素が高温で燃えている状態で、二酸化炭素を発生しながら、炭との二次反応により燃え尽きると、燃焼に必要のない成分を含む灰が残る。

 

薪ストーブと焚き火の違いは

薪ストーブと焚き火は、薪を燃やすことには変わりないが、決定的に違うことがある。

 

それは、焚き火は空気の出入りが開放的なのに対し、薪ストーブは密閉されていて空気量を調整できることにある。

 

焚き火は空気をどんどん使って排出するのに対し、薪ストーブは、空気の入り口を調節して、必要なだけの空気を取り入れながら燃焼する仕組みになっている。

 

 焚き火は、火そのものも暖かさしかないので、3メートルも離れてしまうと暖かさを感じられないが、薪ストーブは燃焼で生じた熱を、本体の表面からの輻射熱に変えるので、家全体を温めてくれるのである。

 

まとめ

薪を燃やすという行為は、最も原始的な行動であり、単純なことである。

この単純な行為が、僕を魅了するのであろう。

 

子供は火遊びが大好きである・・・・、あれ、僕ってやっぱり子供なのか。